vol.3
「祭りのゆくえ」
その1
祭りの季節を控え、ねぷたの取材がいくつかあった。五所川原、続いて弘前のねぷた絵師さんからお話を伺う。精魂こめたねぷたは、絵師にとっては我が子同然。言葉の端々から、手塩にかけた子どもへの愛情がほとばしる。
苦労の末完成した作品も、わずか一週間程でその役目を全うする。セミの一生にも似た一瞬の命だが、そのはかなさゆえに、祭りびと達はエネルギーをぶつけ合い、完全燃焼するのだろう。
私は黒石ねぷたで育ち、学生時代は東京の下町でお御輿を担がせてもらった。結婚後八年間住んでいた青森市ではハネトに変身。その後弘前に引越してからは、弘前ねぷたをはしごしている。自分で選択しているわけではないのに、なぜか、祭りに吸い寄せられる。結局、生まれながらの、祭り体質なのであろう。
昨年県内では、四十箇所以上の市町村でねぶたを運行したという。今でこそ何十万人もの観光客を集める青森市のねぶた祭りも、もともとは、町内を練り歩くみんなのお祭りだった。最初は、一日だけだった合同運行も徐々に増え、現在のような企業主体・合同運行のみの形態になったようだ。
(その2へ続く)