vol.17
「魅惑の旧正マッコ市」
その1

「今年も、黒石のマッコ市行った?」と、友達。そりゃもちろん、行きましたとも。たとえ、何があろうとも、私はこの日だけは、他のスケジュールを入れない女なのである。 ご存知の方もいるだろうが、「旧正マッコ市」は、毎年二月の旧正月に、黒石市で開かれる催し物である。弘前藩から分知して以来、城下町として栄えた黒石で、藩政時代から続く、いわば商店と市民のお祭りのようなものである。 午前四時に花火が鳴ると、商店の前は黒山の人だかり。屋根の上からは、ミカンとお金の入った袋がまかれ、人々は今年の福をいただく。どの店も格安の品を揃え、買い物をすれば、景品や現金つかみどりといった、うれしいマッコ(お年玉)がつく。 結婚した時は、婚礼家具をはじめ、冷蔵庫、洗濯機などの家電から生活道具まで、それこそ夫以外のほとんどの物は、マッコ市で購入した。 婚礼ダンスを買ったら、食器棚と下駄箱と傘立てと等身大の鏡が付いてきたのには、たまげた。それも、よく見たらカリモクの製品である。お子が小学校へ入る時は、ランドセルと学習机、今乗っている車だって、マッコ市で買った物である。我が人生の節目節目に、マッコ市ありなのである。
(その2へ続く)


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