vol.24
「エコロジーとパンジーの関係」
その2
できれば、物は愛着をもって長く使いたい。ゴミはなるべく出したくない。おおかたの消費者があたりまえに感じているそんな気持ちが、あたりまえに通用するシステムが少なすぎる、と感じているのは私だけだろうか???
話は変わるが、同じ頃、黒石市のこみせにある「高橋家」で開催された、いわさきまりこさんの手づくり絵本展を訪ねる機会があった。紙に絵やお話を描いて製本した絵本はもちろん、思い出の布を利用した布絵本が素晴らしかった。古い久留米絣、お母さんから譲られた羽織、息子さんの学生服やYシャツ、古いボタン。とうの昔に一つの役目を終えたそれらの布たちは、いわさきさんの手で再び命を与えられ、いろんなお話を物語ってくれる。
会場の高橋家もまた、絵本の雰囲気と絶妙な取り合わせだ。藩政時代からほとんど手を加えていないという建物は、津軽地方の典型的な商家構造で、広い土間と高窓と呼ばれる吊り上げ式の障子窓が独特の雰囲気。
「家も人と共に生きてるの。人が住んで手をかけてあげて、初めて家になるのね」と、十四代当主の高橋幸江さん。
いわさきさんの布絵本、二百五十年を経た高橋家をまのあたりにすると、その言葉の重みが伝わってくるような気がする。
ところで、例のシャンプーと一緒に我が家にやってきたパンジーは、なぜか元気がない。ある朝、庭を見ると柔らかい花びらだけ虫に食われて丸坊主になっていた。
エコロジーとは無縁の我が暮らしを花に見透かされたようで、ちょっと落ち込んだ。
(終)