vol.7
「我が家の地産地消運動」
その1
今年の秋口から、食べ物の取材が続いている。岩木町の漬け物、ワイン特集、津軽のそば屋巡り、と来て少し前に青森の米の原稿を書き終えたばかり。元来、食い意地がはっていこともあるが、主婦のはしくれとしては、「食」はとても身近なテーマである。
取材させていただく相手は、生産者であったり、加工業者であったり、また、自らの審美眼によって吟味した商品を扱う小売店主だったりするのだが、食のプロたちのこだわりは相当なものだ。消費者の眼には触れないような過程においても、決して手を抜かない。
漬け物名人のおばちゃんは、普及品の数倍の値段の酢を惜しげもなく使っていた。あるそば屋のご主人は、届いたそば粉が気に入らないと送り返してしまうそうだ。安全を守ることと客の信頼を裏切らないために、採算を度外視しているのでは?と思えるほど、手間ひまかけて、きちんとしたした仕事をする。おかげで、書く側も「一字一句たりとも、妥協は許されないぞ」と、気が引き締まる思いだった。
食料の自給率が極端に低い日本では、私たちが毎日消費する食料の大半をアメリカや中国からの輸入に頼っている。中国産の冷凍ホウレンソウから、基準値の250倍という残留農薬が検出されたのは記憶に新しいところだが、その後も数種類の冷凍野菜をめぐって同じような結果が出た。
(その2へ続く)