vol.15
「何かヘン」という感覚
その1
このところ、「それって、何か変じゃないスか?」ってことに、5時間に1度くらいの割合で遭遇する。
先日、テレビを観ていたら、ボラの大群が川に押し寄せてきたというので、見物人がおおぜい詰めかけている様子が映し出されていた。そのうち、ボラを狙ってカワウの群れがやってきた。カワウは、ボラを浅瀬に追い込み、またたく間に飲み込んでいく。
ところが、その光景が放映されるやいなや、「カワウはなんて悪いヤツだ」、「ネットをかけてカワウを捕まえろ」というムードが高まってきたのにはたまげてしまった。レポーターも「ああっ、またしてもあの憎きカワウです!!ボラちゃんは、果たして大丈夫でしょうか!」なんて、絶叫する始末。おい、おい、ちょっと待ってほしい。鳥は、もともと魚を食べる生き物。今回、たまたま大々的にクローズアップされて有名になったとは言え、ボラ=善い者、カワウ=悪者という図式は、ちょっと短絡的過ぎはしないだろうか。
数年前、あるイベントの取材で、岩木川下流から十三湖まで手こぎボートで川下りをしたことがある。その時、川を泳いでいたボラの数と言ったら・・。そのうち、体長30センチ以上あろうかと思われるボラが、何十匹も空中にジャンプし、まるでイルカショウのよう。なかには、ボートの中まで飛び込んでくるボラもいたほどだ。
付近には、プラスチック容器などのゴミがたくさん浮かんでいた。カワウのように自らも生きるために食す行為は責め立てておいて、一方では、魚のすみかを半永久的に汚染する行為はなくならないのは、なぜ?
(その2へ続く)