vol.21
暮し方はその人を語る?
その2
都内のマンションに事務所を構えていらっしゃる方もいたが、郊外の一戸建てをアトリエ兼自宅にしていらっしゃる方も多かった。物づくりをなりわいとする方達だけに、インテリアのセンスも見事。壁をわざと漆喰風にペイントしたり、古木を梁のように組み込んだり、無造作に置かれたイーゼルさえ、絵になってしまう素敵さだ。
そのなかの、ある画家の方がおっしゃったひと言が忘れられない。「お金を出して買った物には、あまり愛着がわかないんですよ。だから、近所の民家を解体する時に譲ってもらった古い木材と、米軍基地の払い下げ家具を自分なりの工夫でアレンジしたものばかり。市販のモノをそのまま使うより、自分の手で自分のカラーに染めながら使い込んでいく。インテリアの楽しさって、そういうもんじゃないかな」。
あれから、何年も月日が経ったが、彼の言葉がやけに耳に残っている。
ところであの時、インテリアも写真に収めていれば、作品集のほかに「現代のアーティスト100人の住まい」という本も同時につくることができたかも?なんてことを考える私は、かなりセコイ人間である。
(終)