vol.25
冷夏の楽しみ方
その1

今日は、朝から土砂降りの雨のせいか、ナンにもやる気が起きない。 私は気圧の変化に気分を左右されやすいタチで、雨の日はドヨ〜ンと気が滅入り、ボロ雑巾のようになってしまう。 思い起こしてみれば、今年くらい、うっとうしい天候の夏があっただろうか?異常気象のせいで、クーラーも扇風機も必要なく、タンスの奧からガサゴソと長袖を引っ張り出す始末。いつもなら、冷蔵庫の麦茶、冷や奴、冷やし中華は夏の3大花形スターであるはずなのに、出番もさっぱりである。 もうすぐ9月の声を聞くというのに、不完全燃焼の夏・・・。 「おい夏!やる気あんのかコラ!」と、喝を入れたい気分だ。 ところで、珍しく朝からぐんぐん気温が上がった先週のある日。ロケのため、カメラマン氏たちと、黒石から十和田湖周辺にかけて山の中を歩いた。撮影は7ヶ所、取材先は3ヶ所。気温はすでに30℃を超え、じりじりと照りつける太陽の下、首筋からもポタポタと汗が落ちていた。 仕事で見知らぬ場所へ行くと、思わぬ穴場スポットを発見することもあるのだが、この日がまさにそうだった。渓流に架かる小さな吊り橋に誘われて渡ってみると、うっそうとした木立のなか、瀟洒な温泉宿が現れたのだ。
(その2へ続く)


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