vol.33
大阪の七不思議(前編)
その1
師走も近いというのに、大阪にたこ焼きを食べに行ってきた。のんきなものである。
お好み焼き、たこ焼き系の、あのだし汁のパンチがきいた風味は、やはり本場でなければ味わえない。小麦粉とだし汁。この黄金のカップリングを最初に考えた人は、いったい誰なのだろう?表彰状ものである。
自らはさほど自己主張しないものの、変貌自在でマルチな穀物である小麦粉は、バターや砂糖、卵と組んでケーキになったりパンになったりと、洋の東西を問わず、あなたまかせのへんげを繰り返す。そんななかにあって、JAPANでのだし汁との組み合わせは、まさに邂逅ともいうべき運命的な出会いである。
私のなかでは、神社のあ・うん、アダムとイブ、塩コショウ、テツ&トモくらい、切っても切れない関係なのだ。
ところで、聞くところによると、大阪は爪楊枝の消費量が「世界一」だという。どうやら、たこ焼きの消費量と比例するらしい。でもさあ。世界中の国々で爪楊枝を使う民族って、そんなにいるのだろうか?ノミネート数がすごーく少ないなかで、ちゃっかり世界一に君臨してないか?大阪!?(大阪の七不思議その1)
伊丹空港行きの飛行機で、偶然、山田スイッチさんと前後の席になった。前日の午後もスイッチさんの家を訪ねており、「どもども」なんて、会話をかわしていたばかりなのだ。スイッチさんは、今年8月に「しあわせスイッチ」という単行本を発行した、弘前在住のコラムニストである。「世界・ふしぎ発見!」のミステリーハンターになることを夢見て東京で板前修業。女優パブの ホステス、お笑いコンビ結成、白塗りダンスチームでヘンテコな踊りを披露するなど、今年私が取材したなかでも、とびきりオーラを発していた「不思議ちゃん」である。
スイッチさんが「ここ、おすすめです」と、おいしいたこ焼き屋さんとお好み焼きのお店を紹介してくれた。あんまり話しこんでいるもんで、すっちーのお姉さんが「お客様、もしよろしければ、お席を移動しても構いませんよ」と、言いにきてくれたほどだ。
なんだか、ディープな旅になりそうな予感がしてきた。
席のあちこちでは、関西弁がチラホラ。別に普通に会話しているだけなのに、なぜか漫才に聞こえる。関西弁の会話を聞くと、ボケとツッコミと甲打ちで構成されているように感じてしまうのはなぜだろう。(大阪の七不思議その2)
(その2へ続く)