vol.34
大阪の七不思議(後編)
その1
大阪のなかでは比較的コンサバ系の雰囲気を醸し出している「キタ」に対し、「ミナミ」周辺は、コテコテの濃厚大阪エキスが詰まったゾーンである。全国の人々が、大阪と聞いて思い浮かべるシンボル的なものが、ほとんど集結しているといっても過言ではない。
グリコをはじめとしたド派手なネオン看板が並ぶ道頓堀、かに道楽、紅白の洋服にとんがり帽子でお馴染みの、くいだおれ太郎。通天閣の周辺に広がる街「新世界」でひときわ目をひくのは、巨大フグの形をした「づぼらや」の看板だ。それにしても大阪人は、なにゆえこれほどまでに、デカさと派手さを追求するのであろうか?(大阪の七不思議その5)
「新世界」は、昭和のノスタルジックなムードが漂う下町だ。スマートボールに将棋の店、ホルモン焼きに串カツ屋、立ち飲みの一杯飲み屋。どの店も非常にそそられ、ついふらふらと入りたくなってしまう。ワゴンにどーんとテンコ盛りになった靴下は1足50円、自販機のジュースも70円!物価が安い。昭和のとある時代で、時間が止まってしまったような気がしてくる。
御堂筋から東側に広がる「鶴橋」地域に近づくと、鼻をくすぐる焼肉のいい香り。ここは、リトルコリアとして知られる街で、焼肉屋、チジミ専門店、キムチ専門店、生鮮食品、民族衣装などを扱う千軒近い店がひしめき合う。ガード下の狭い迷路のような通路に足を踏み入れると、あちこちからハングルが飛びかい、人々の活気に圧倒されそうだ。
新世界といい、テーマパーク並の超個性的な街が多いのも大阪のすごいところだ。
お好み焼き屋さんでたらふく食べ、昼間からビールを飲み、お腹がいっぱいになったところで、目指すは「なんばグランド花月」。
数年前に行った時も思ったのであるが、観客にはスーツ姿のサラリーマン風の人も結構多い。営業の途中なのだろうか?仕事は大丈夫なのだろうか?という疑問がわいてくる。それとも、大阪の場合、「吉本を観る場合に限り、仕事とみなす」という条例でもあるのだろうか?(大阪の七不思議その6)
出場者のなかでも、今回特に光っていたのは何といっても、フットボールアワーの2人だ。会場の反応もメチャクチャいい。案の定、年末のMGで今年のお笑い漫才コンビを代表して、大賞を受賞した。
(その2へ続く)